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パラ陸上・高桑早生「社会人と選手の両立に奮闘中です」 (2ページ目)

  • 文●スポルティーバ text by Sportiva
  • 写真●五十嵐和博 photo by Igarashi Kazuhiro

伊藤 入社したばかりの頃に、「終業時間になっても仕事しちゃうんですよね」っておっしゃっていましたが、今もそうですか?

高桑 今もそんな感じで、仕事の区切りが見えたら会社を出るようにしています。

伊藤 終業時間に「練習に行っていいよ」って言われたら、そこでぴったり上がりたいのかと思っていましたが、意外と......。

高桑 意外と。早くいろいろ覚えなきゃっていうふうに感じているからだと思います。

伊藤 なるほど。じゃあ、やっぱり本当にアスリートとしての自分と、社会人としての自分と、両方バッチリやりたいんですね。

高桑 そうですね。両方同じウエイトでっていうのはなかなか難しいので、だからこそできる限りのところでしっかりやらなきゃいけないなって思っています。

伊藤 限られた時間の中で仕事を覚えるのは大変かと思いますが、夕方からはしっかりと練習ができる環境ということですか?

高桑 はい、そうですね。

伊藤 では、今や生活の一部になっている"陸上"を始めるまでをお聞きしていきたいのですが、初めて走ったときのことって覚えていますか?

高桑 はい。骨肉腫が見つかって、中学1年生のときに左ひざ下を切断したのですが、そのあと最初に走ったのは、体育の授業の時だったと思います。その時はスポーツ義足もつけず、一般の生活をするような義足でした。体育が大好きなのに体育の授業に出られないのがとにかく悔しくて。日常生活をやっているうちに、ちょっと動けそうな気になってきちゃったんですね。階段が上れるようになって、速いスピードで歩けるようになって、じゃあ次は走れるんじゃないかなってちょっとどこかで勘違いをしてしまって、体育の体力テストってあるじゃないですか。あの50メートル走で、先生に「どうしても走りたい」ってお願いして走ったのが最初でした。

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