冬季五輪二度出場&連覇を狙う小林陵侑がパリ五輪4位の中野慎詞に助言 普段どおりの自分を出す秘けつを伝授 (2ページ目)
つねに誠実に受け答えをする中野慎詞 photo by Noto Sunao(a presto)この記事に関連する写真を見る小林 そうなんですね。僕は飛ぶ直前や準備している時に緊張していますね。世界選手権やオリンピックは周りの人たちの緊張度もすごいから、こっちまで緊張してしまうというか。ただ結局は飛ぶしかないので、時間が解決してくれるという感じです。
中野 終わったあとにもよく考えちゃうんですよね。
小林 わかります。僕らは基本的に夕方に試合なんですけど、試合が終わって夜ご飯を食べて深夜3時とか4時まで寝られないことがあります。いろいろ考えちゃって。
中野 それはしょっちゅうありますね。1日目が終わった後はすぐに寝られたりするんですが、2日目で大会が終わると興奮していて寝られないんです。体が火照っているうえに、体がすごくきつくて全身が痛くて。
小林 僕はそんなに体を酷使したことがないぞ(笑)。
2022年の北京冬季オリンピックのノーマルヒルで金メダルを獲得した小林 photo by JMPAこの記事に関連する写真を見る
【オリンピックの記憶】
――小林選手が最初にオリンピックに出場したのは2018年の平昌大会で、ノーマルヒル7位、ラージヒル10位という結果でしたが、初めてのオリンピックはどんな記憶として残っていますか。
小林 無力さを痛感したオリンピックでした。割と調子はよかったんです。運もあったし、風もよかったですし。でもまったく表彰台からは遠くて、何かが足りないんだなと思いました。技術的にも足りていなかったですし、気持ちもそうでしたし、見直すきっかけになりましたね。次のワールドカップの開催が1週間後くらいに迫っていたので、ワールドカップでもこの順位にコンスタントに入れればいいなと思っていました。
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