スキー・小林陵侑、自転車・中野慎詞が互いの風洞実験に興味津々 自転車の価格には「スポーツカーが買える」と驚嘆 (4ページ目)
【競技で違う練習&調整】
――トレーニングで重視していることはどのようなことですか。
小林 僕らは試合で飛ぶのは2本だけで、それぞれ十数秒なので、そこでうまくパフォーマンスできるように何をするかを考えます。筋力もそこまで必要ではなくて、ある程度あれば十分です。あとは柔軟性ですね。
中野 僕たちは、自転車でスピードを出す、力を発揮するために、基本的にウエイトトレーニングを週3回やります。自転車に乗って練習することも大切なんですが、絶対にウエイトトレーニングは必須です。レース後でも必ずウエイトトレーニングはしていますね。
小林 僕は、ウエイトトレーニングは週2回くらいですね。ウエイトトレーニングを重点的にやっていた時期もありましたが、その経験をふまえて、今の練習スタイルになっています。
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――試合に向けたピーキングで重視していることはありますか。
小林 毎週試合があって、その時々で国も変わりますので、ピーキングは難しい部分があって、何をやったら正解かまだよくわかっていないですね。試合の間隔が短い時には、もう寝るしかないです(笑)。僕らの場合は体重管理が重要で、失格にならないラインを見つつ、体重や筋量を増やしたりすることもありますし、ご飯を多めに食べたりすることもあります。だから体重をひとつの軸として調整しています。
中野 自転車競技の場合は、たとえば世界選手権などに向けて、回転を出す練習や持久系の練習などを4~5週間のブロックで分けています。そこに競輪の開催が入っていた場合、めちゃくちゃきついトレーニング期間中でも、それをこなしてから競輪に行きます。競輪は1日1回しか走らないので、コーチから言わせるとトレーニングが足りていないリカバリー期間となります。
小林 きついですね。
中野 そう、関係ないんです。だからレースが終わった次の日からトレーニングをしています。競輪がナイター開催だと練習場所に帰って来られないんですよね。そうなるとその開催地でジムを探して、「そこでウエイトトレーニングをして来い」と言われます。
小林 厳しい(笑)。
中野 でもそれは仕方ないです。自分で望んでやっているので。それも楽しんでやるようにしています。
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