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自転車競技トラック・中野慎詞が世界選手権で目指すは金メダル「獲れる力はあると思っている」 (2ページ目)

  • text by Sportiva

10月22日からの世界選手権に向けて意気込みを語る photo by Noto Sunao(a presto)10月22日からの世界選手権に向けて意気込みを語る photo by Noto Sunao(a presto)この記事に関連する写真を見る

【過去2大会の意義】

――中野選手は2023年と2024年に世界選手権に出場しています。2023年は初出場ながら、ケイリンで銅メダルを獲得していますが、まずは最初の世界選手権はどんな大会として記憶していますか。

 コーチからこの世界選手権でメダルを獲らなければ、もしくはチームスプリントの団体種目よりもいい成績を残さなければ、「(パリ)オリンピックには出られないぞ」と言われていて、もう崖っぷちに立たされていた大会でした。だから顔に吹き出物が出るくらいストレスがかかっていましたし、それぐらいプレッシャーがありました。結果的にメダルを獲れたのでオリンピックに向けて大きく前進できました。

 だから銅メダルはめちゃめちゃうれしかったです。あとから映像を見たら、金メダルも狙えるようなレース展開で、仕掛けどころがよければ金メダルは獲れたなと思いました。

――昨年10月の世界選手権はスプリント11位、ケイリンでは順位決定戦で7位という結果でした。

 パリオリンピックでケガをしていたので、上位を狙うのは難しいだろうなと思って世界選手権に行きました。でも行けばスイッチが入ってしまうんですよ。自分が思っているよりも力を発揮できました。ケガの痛みもなかったです。でもケイリンでは準決勝で負けてしまってすごく悔しい思いをしました。

――ただ順位決定戦で、ハリー・ラブレイセン(オランダ)選手に勝ちました。彼はパリオリンピックでは出場3種目すべてで金メダルを獲得した世界最強の選手ですが、この意味は大きかったのではないですか。

 あれはうれしかったですね。コーチからも「決勝よりも7-12位決定戦のほうがメンバーが強いぞ。決勝に行けなかった悔しさをここにぶつけろ」と言われました。「必ずラブレイセンを倒せ」と。総合での順位は7位でしたが、そのレースでは1着でした。それまでは世界チャンピオンと戦う時に気持ち的に負けていたところがありましたが、レース次第では勝てるという自信が持てました。今後の世界選手権で大きなアドバンテージになりました。

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