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自転車競技トラック・中野慎詞が世界選手権で目指すは金メダル「獲れる力はあると思っている」

  • text by Sportiva

ナショナルチームの一員として活動する中野慎詞 photo by Noto Sunao(a presto)ナショナルチームの一員として活動する中野慎詞 photo by Noto Sunao(a presto)この記事に関連する写真を見る中野慎詞インタビュー 前編

 パリオリンピックの自転車競技トラックで、ケイリンで4位となった中野慎詞。銅メダル直前で落車し掴みかけていた栄光を逃した彼は、すぐに気持ちを切り替え、ロサンゼルスオリンピックに向けて走り始めている。8月末に行なわれた『第94回全日本自転車競技選手権トラック』では好結果を残し、順調にステップアップを重ねている中野。そして10月22日(水)から、現在の実力の指標となる『2025トラック世界選手権大会』に挑もうとしている。世界トップレベルの選手たちが集うこの大会に向けて、中野は今どのような心境なのだろうか。直接話を聞いた。

【期待が持てた全日本選手権】

――8月末に全日本選手権トラックがありました。スプリント、ケイリンとも2位という結果で、いずれも切磋琢磨してきた太田海也選手との争いとなりましたが、今回の結果はどう捉えていますか。

 スプリントに関しては、自分の能力が世界の強豪選手と比べると劣っているという自覚があります。この種目は予選の200mフライングタイムトライアルのタイムを上げないと、本戦の1対1で最初から強い選手との対戦になってしまいます。だから全日本選手権では世界選手権に向けて、まずは予選で自己ベストを出すことを目標にして臨みました。

 その狙いどおり、試合会場となった伊豆ベロドロームでの自己ベストを出すことができました。4~5年更新できていなかった記録でしたので、世界選手権に向けて評価できるなと思っています。というのも、この8月末の時期は体を作っている段階で、試合前日もウエイトトレーイングをしていました。コンディションの調整をしていない状態だったのにも関わらず自己ベストを出せたので、体を作り上げて調整して臨めばもっと速いタイムが出せるという期待が持てました。

 もちろん優勝を目指していましたが、本戦の対戦では太田選手のほうが強かったということです。ただその差も少しずつ縮まってきていると感じています。

 ケイリンに関してはほんの少し優勝には届かず、すごく悔しかったです。太田選手を抜く時に少し間合いを取り過ぎてしまって、それで最後届かなかった。間合いの取り方をうまく調整することができていたら、勝敗は変わっていたかもしれないなと思っています。世界選手権に向けて学ぶことができたのはよかったです。

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