ロコ・ソラーレ鈴木夕湖が北京五輪序盤で涙を見せた真相。立ち直る契機となったライバルと兄からの言葉 (2ページ目)
――大会を通して、リラックスして過ごすことはできたのでしょうか。
「それはできたと思います。やっぱりオリンピックって、注目度が高くて、メディアの数とかがすごく多いので、独特の疲れ方をしちゃうんですよね。それは前回感じたので、今回は本当に楽しもうと決めていました。
毎日、さっちゃん(藤澤五月)がホワイトボードに本日の予定と、日本の選手が出場する競技と時間を書いてくれたので、意識的に他の競技も見て応援していましたね。空いた時間は、亮二さん(小野寺コーチ)とグッズショップに行ってビンドゥンドゥンの在庫チェックをしていました(笑)」
――鈴木選手は吉田夕選手とともに、ボーイズグループ『JO1』のファンと聞いていますが、一緒にその情報をチェックしたりもしていたのですか。
「オリンピック期間中はあまりしていなかったかもしれません。むしろ、帰国してから(ホテルでの)隔離期間があったので、その間に溜まっていた見たいライブ映像をまとめて鑑賞
していました」
――吉田夕選手にもうかがったのですが、"推しメン"はいますか。
「たくみくん(川西拓実)と木全(翔也)です。たくみくんの笑顔に癒されますし、木全はやることなすこと面白いです。ちなみに、『木全』って呼び捨てにしてしまうと失礼なんですけど、それが彼のキャラクターなので許してください。木全のメール(メール配信サービス『JO1 Mail』)にはいつも元気をもらっています」
――ところで、今回の北京五輪では鈴木選手にとって、厳しい期間もあったのではないでしょうか。特に序盤はアイスに苦しんでいる印象を受けました。
「自分としても、イメージどおりに体は動いているのに(ショットが)決まらなくて。さっちゃんもJD(ジェームス・ダグラス・リンドコーチ)も、『投げは悪くないよ』とずっと言ってくれたんですけど、ランバック(ガードストーンを撃って、ハウスの中を狙っていく高難度のショット)とか、本当に1㎝の誤差だったりして、すべて(のショット)があとちょっと(で決まらない)という感じはつらかったですね」
――予選リーグ4戦目のROC(ロシアオリンピック委員会)戦では勝ちゲームながらも、鈴木選手は涙をこぼすシーンもありました。
「勝ち負けよりも、できないことが悔しすぎて、泣いちゃうんですよね。自分が情けなさすぎて」
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