「楽しみを見出せなければやめちゃえ」吉田夕梨花が語るカーリング人生 (4ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki Goh

――来年は北京五輪があります。その先、2026年の開催地はミラノ・コルティナダンペッツォ(イタリア)で、その次の2030年には札幌での五輪開催が期待されています。

「2030年となると、37歳か。ちょっと想像できませんね。スイープできるのかな。でも、少なくとも私は、選手としての自分を4年で区切ってはいません。大切なのは、その時に自分が楽しめるかどうかなんですよ。『楽しみを見出せなければやめちゃえ』と自分で思っているので。

 2030年までやっているかどうか、そこまでの自信は、今はあまりないです。ただカーリングって、一度現役を離れてもまた挑戦できる競技ではあるので、どうなるのか......。やっぱり、まだわかりません」

――将来について、選手以外のキャリアのことを考えていたりしますか。

「最近はカーリングにもどんどんデータが入ってきて、特にカナダのジェイソン・ガンラグソン選手が本格的にデータ解析をしていたりして、積極的に活用しています。カーリングだけでなく、日本のマイナースポーツにもアナリストのような仕事が将来的にどんどん増えればいいと願っていますし、私も個人的に興味があります。コツコツと何かを蓄積して解析する、みたいな過程はわりと好きで、そういう作業は得意なんですよ」

(後編につづく>>)

この記事に関連する写真を見る吉田夕梨花(よしだ・ゆりか)
1993年7月7日北海道北見市生まれ。幼少の頃からカーリングを始め、2010年のロコ・ソラーレ結成時からオリジナルメンバーとしてチームを支えている。2014-2015年シーズンからリードのポジションを担い、高いデリバリー技術や正確なスイープで2016年の世界選手権銀メダル、2018年の平昌五輪銅メダルなど、日本カーリング史上初の国際大会でのメダル獲得に貢献した。2021年の目標は「なるべく献血をしようと思っています。まだ1回しかしてないけど」

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