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4日で5種目のタフ娘。
オールラウンダーの高木美帆が五輪メダルへ前進 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Fujita Takao/PHOTO KISHIMOTO

 最後のマススタートでは、姉の菜那が銀メダルを獲得した。「W杯ランキング1位のキム・ボルム(韓国)についていく作戦が、残り6周からは妹と合体してその通りにできた。最後の競り合いでは、もう脚がなくてキムに競り負けてしまいましたが、作戦通りにできた」と菜那は笑顔を見せる。

 そんな姉の銀メダル獲得について、美帆は「マススタートは作戦通りの展開をすることができましたが、自分がもっと半径の小さいカーブを滑る技術を上げて、姉も最後の持久力を強化することができれば、(さらに)ふたりのコンビネーションで戦えるなという手応えを得た」と語った。そして、この4日間の大会で5種目に出場した意味をこう話す。

「レースに出ることでレース感覚を取り戻したいというのがありました。マススタートは出るかどうか迷ったんですが、プレシーズンで世界距離別選手権という環境の中でやっておいた方がいいと思ったので出場しました。その部分では、どのレースでも来シーズンや平昌五輪につながるレースができたんじゃないかなと思う。やっぱりタフさというのは実際にやってみなければ感じられないと思うので、この大会でタフさを得られたと思うし、自信になる部分もたくさんあった。全体的にはいい大会になったと思います」

 高木美帆は来年の平昌五輪へ向けても、出られる種目は全部出たいと明言した。オールラウンダーとして世界の頂点に立ちたいという彼女の夢は、この大会でさらに大きく膨らんできた。

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