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【体操】有言実行の金メダル。「新しい歴史を作った。そして東京へ」 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by JMPA

 今回出場した5人全員が、見ていたという04年アテネ五輪団体の金メダル獲得。それから12年の月日が経ち、今回の目標はそれ以来の金メダル獲得であり、"アテネ超え"でもあった。だが、内村はそれを達成できたかという質問には、少し考えてから「やっぱりアテネは超えられないですね」と言って笑い、こう続けた。

「でも、僕たちは新しい歴史を作ることができたので。アテネの時は美しい体操で金メダルという感じだったと思うけど、今回のリオはみんなの中に『普通にできれば、金』という気持ちもあったし、最後のゆかで点数をバンと取ったりと、アテネとは違う点数の取り方でしたし。

 もう"美しい体操"というのを僕たちは、当たり前のようにやっていて、他の国の選手たちより確実にいい技さばきもできていると思うので。その中で、爆発的に得点を取れる強さを持った選手たちが増えてきているのが、今回の勝因だと思います」

 アテネの金はアテネの金。自分たちは、また違う金メダルをここで手にしたのだという自負を感じる言葉が内村からはあふれた。

「これは確実に20年東京五輪につながる大会だと思いました。その東京の決勝で戦う選手たちにはすごいプレッシャーがかかると思うけど、僕たちのこのガムシャラな試合を見ていろんなものを吸収していってほしいと思います」

 悲願を達成した内村の表情は、終始誇らしげだった。

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