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【体操】リオ代表2人目は加藤凌平。内村とともに金メダルを狙う (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 岡本範和●写真 photo by Okamoto Norikazu

「去年痛めた足の状態は万全ではなかったですが、演技をする前に計算して15.600点は必要だとわかっていたので、本当に開き直ってやりました」という加藤は、追い込まれた状態でも自分の演技がしっかりできる安定感を存分に発揮し、合計では田中を0.1点差で抑えて五輪代表を決めた。

 コナミの森泉貴博ヘッドコーチは「加藤の場合はここの個人総合で内村に次ぐ2位に入らなければ代表はないと思っていた。カッシーナは試合と練習では安定度が違っていてまだ安定していないですが、佑典の点数が出た時点でカッシーナを抜くことは彼の頭の中には入っていなかったと思う」と話す。

 加藤は、「つり輪が終わったあとは、もしかしたら逆転されるかもしれないという焦りも出てきていました。でも最後の鉄棒は焦りというよりも、開き直っていました」と振り返える。

 父親でコナミのコーチでもある裕之さんが「試合ではほとんど失敗したことがない」と語る“集中力の高さ”が彼を2度目の五輪代表にした原動力だ。

 敗れた田中は「持ち味を出せた内容のある試合だった」と、6月の全日本種目別での代表権獲得へ向けて前向きな表情を見せた。

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