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ジュニアGPファイナル3連覇の島田麻央「感情をコントロールするのが難しかった」偉業達成も課題を残す (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi

【演技後に見せた硬い表情】

 それでも、ジュニアGPファイナルでは再び、明るい笑顔を見せる演技をした。12月5日のショートプログラム(SP)では、最初の選手からノーミスの滑りが続く中、強さを見せつけた。

「ミスのことを考えないようにし、自分に自信を持つことにした」と言うように、最初から落ち着いて滑り出すと、後半の得点源である3回転ルッツ+3回転トーループも余裕を持って決めた。

 そして、「いい緊張に変えられて楽しむことができた」と、ステップシークエンスはこれまでにないような明るい表情が自然ににじむような滑りで、最後の2本のスピンもスピードが衰えない。SPの自己最高得点に0.06点差まで迫る73.72点を出し、2位に6点近く差をつける圧巻の演技を見せた。

「笑顔で終われる大会にしたい」と臨んだ翌日のフリー。少し硬さもある滑り出しの中、最初のトリプルアクセルは体の軸がやや斜めになってステップアウトになると、次の4回転トーループもダウングレードを判定されるジャンプになって転倒した。

 それでも、全日本ジュニアではミスをしていた3回転ルッツ+3回転トーループと、次の3回転サルコウ+3回転トーループは着実に決め、いつもの島田を取り戻したように見えた。

 しかし、その後のコンビネーションスピンとコレオシークエンスには少し勢いがなかった。全日本ジュニアでわずかにミスをしていた後半の3回転フリップ+ダブルアクセル+ダブルアクセルはしっかり決めて大きな得点源にしたが、3回転ループは転倒というまさかのミス。スピードが若干落ちた中でも、最後の2本のスピンはレベル4にしてGOE(出来ばえ点)加点を稼いだが、演技を終えた後は硬い表情だった。

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