『ワンピース・オン・アイス』でナミを演じた本田望結の想い「無駄な努力はないと思うことができました」 (2ページ目)

  • 山本夢子●取材・文 text by Yamamoto Yumeko

―会場である「LaLa arena TOKYO-BAY」はいかがでしたか? 新しいアリーナです。

 まず、写真で見ても広さをすごく感じていましたし、スケートリンクは基本的に4階席、3階席まであるリンクは少なくて。フィギュアスケーターとしては、上(の客席)を見る経験はなかなかないので、「大きい会場になったからお客さんがたくさん来てくれる、嬉しい」だけではない大変さもあって。今まではパッと横を見ていたのを視線をもっと上にするとか、細かく、振りが変わるくらいのレベルで調整しているので、一番上にいらっしゃるお客様にも「私たちのことが見えているんだ」と思ってもらえるような振り付けに変えてチャレンジしました。

 その点は、お稽古の時から「上のあの辺まで席があるから」とルフィ役の(宇野)昌磨さんがみんなに話してくれました。一番上の席まで行って撮った写真を見せてくれて、「これくらい高いよ」と教えてくださったり。ゲネプロ終わりにルフィさんが締めてくれたんですけど、その時も「一番上のところまでお客さんがいらっしゃるから、振り付け以外の歩くだけのところでも上を見るようにしましょう」と声をかけてくれました。昌磨さんはいつも船長として、ルフィとしてみんなと話をしてくれていましたね。

―さすが船長ですね。そして新しいフィナーレもとても素敵でした。

 最高ですよね! まずは「きただにひろしさんの生歌が聴けるところから始まるフィナーレって贅沢すぎる!」と思っていて。『ウィーゴー!』はスケーターも滑らず、きただにさんのステージで。私たちもただただ歌を聴ける時間なので、次に自分たちの出番があることを忘れてしまいそうなくらいテンションが上がって舞台裏でノっています。その盛り上がりをぜひ皆さんに見せたいくらい(笑)。DVDにその映像、入るかな? そのテンションのまま自分たちが出ていける最高の空気を作ってくださるので、普段のアイスショーとはまた違う空気感で滑らせてもらえたと思います。

―『ワンピース・オン・アイス ~エピソード・オブ・アラバスタ~』のDVD/Blu-ray発売が決定しましたね。本編はもちろん、舞台裏の映像も楽しみです。

 舞台裏はすごく面白いと思います。私たちも「ここ撮られていたの?」というシーンもあるはずです。本当に隅々まで私たちを撮ってくださっていたので、私が一番DVDの発売日を楽しみにしていますね。

 集中している場面や楽しいところだけじゃなく、悔しがっているところ、うまくいかないところも、ちょっと嫌なんですけど(笑)、たぶん入っていると思います。そのくらいリアルな映像がたくさんあると思うので、『ワンピース』ファンの方には「出演者はフィギュアスケーターなんだ」と改めて思ってもらえると思いますし、フィギュアスケートのファンのみなさんが「私たちが知っているスケーターだ」と思うような、素に近い私たちも映っていると思うので、本当にすごい楽しみにしています......とくに私が(笑)。

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