93歳のフィギュアスケーターの "スケートを愛し、仲間に愛される日々" 満州で出合い、68歳で試合デビュー、90代で大会出場 (2ページ目)
●スケートは心の支え
以来、浅野さんは氷上を滑る楽しさにたちまち魅了されていった。現在の中学校にあたる女学校に進むと、父親に靴を買ってもらいフィギュアスケートに取り組んだ。
だが、満州での暮らしは厳しく、両親に加え、きょうだいの多くも亡くなった。浅野さんは満州で知り合った日本人男性と結婚し、ひとり娘を出産。終戦後、仙台に戻ってからも冬季は氷上へ出かけた。新たな家族とともに、スケートの存在が心の支えとなっていたという。
「思い返せば、いろんな経験をしてますね、私。そんななかでも、スケートだけはずっと続けました。主人が靴を買ってくれて、冬に仙台の五色沼とか与兵衛沼が凍るとひとりで滑りに出かけたんです」
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