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坂本花織「このメダルに恥じないように」。団体戦初の銅獲得、個人戦でロシア勢に挑む (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登直/JMPA●撮影 photo by Noto Sunao/JMPA

 坂本のフリーは、大会前にブラッシュアップする段階で、2週間前に振り付けのブノワ・リショー氏から「曲の一部を変えた」と伝えられた構成。コレオシークエンスの要素の順番を変更したが、これまで不安を感じていた最後の3回転ループへの入り方はラクになったという状態だった。

 2番目の3回転ルッツはノット・クリア・エッジ(明確でない踏み切り)の判定はついたが、演技後半のジャンプはすべて高いGOE(出来ばえ点)加点をもらう。スピンはすべてレベル4のノーミスの滑りで、昨季の世界国別対抗戦で出した自己最高に1.63点と迫る、シーズンベストの148.66点を獲得。カミラ・ワリエワ(ロシアオリンピック委員会=ROC)に次ぐ2位になり、団体初の銅メダル獲得に花を添えた。

「4年前(の平昌五輪)は(宮原)知子ちゃんのうしろをついていただけで彼女の背中しか記憶にないくらいだったし、試合でもジタバタしていた。でも、今回はこうやって団体戦の締めとしてノーミスで終えることができたので、4年間頑張ってきてよかったなと思います。今回のメダルは部屋に置いておくけど、個人戦へ向けてはこのメダルが恥にならないような演技をするために、毎日調整していきたいです」

 団体戦の銅メダル獲得は、坂本にとっては個人戦でロシア勢に挑戦するための大きな弾みになった。

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