鈴木明子さんが語る世界選手権「浅田真央選手の『滑る喜び』を見たい」 (4ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • 能登直●写真 photo by Noto Sunao

── 鈴木さんは振付師として厳しい目を向けているのですね。

鈴木 今シーズン、初めて振付の仕事をさせていただいているのですが、本当に難しい。ゴールがないので、「これでいいのかな?」とずっと自問自答しています。一緒に勉強させてもらい、これまでと違ったフィギュアスケートの魅力を感じているところです。ジャンプで悩んでいるときに滑りを修正すると、うまく跳べることもあります。私が練習を見るときには本当に細かいところを注意しています。ブラッシュアップしていって、世界選手権でも本郷選手らしい演技を見せてほしいと思います。

プロフィール
鈴木明子(すずきあきこ)
1985年、愛知県豊橋市生まれ。6歳からスケートを始め、15歳で全日本選手権4位に入賞し注目を集める。10代後半に体調を崩し大会に出られない時期もあったが、2004年に復帰。10年バンクーバーオリンピック代表の座を獲得し、8位に入賞した。12年世界選手権銅メダル。13-14全日本選手権では、会心の演技で13回目の出場にして初優勝。14年ソチオリンピックでは、同大会から正式種目となった団体戦に日本のキャプテンとして出場し5位入賞、個人戦では8位入賞を果たす。14年の世界選手権出場を最後に、競技生活からの引退を発表した。引退後はプロフィギュアスケーター、振付師、解説者として活動の幅を広げている。2015年12月、選手たちの心理戦から演技の舞台裏を描いた『プロのフィギュア観戦術』(PHP新書)を上梓した。

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