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フリーで挽回も2位。羽生結弦が自己分析した次戦への課題 (5ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao

 SP1位の村上大介も2度の4回転サルコウを決めて171・37点を獲得。羽生に次ぐ3位に入り、フリーは一転してハイレベルな戦いになった。

 チャンの得点は、技術点は羽生より3・18点低かったが、演技構成点はすべての項目で9点台を出して羽生を6・22点上回る95・16点。ソチ五輪前のチャンの勝ちパターンそのものだった。

 この結果について、羽生はこう分析した。

「フリーでも勝てなかったから正直悔しいですし、まだ『後半の4回転』にとらわれている自分がいるというのが現実です。僕はフリーでは4回転を3本やってトリプルアクセルも2本やっています。それに対してパトリック・チャン選手は4回転とトリプルアクセルは1本ずつで、4回転-3回転が入っているとはいえ3回転-3回転はないですし、アクセル-サルコウが入っているわけでもない。それを考えれば、ベースの得点は僕の方が高いですから、GOEで稼げなかったというのが反省点です。

 それに、演技構成点で6点以上の差をつけられたのが大きいです。たしかに今回(のフリー)は練習通りと考えていても、昨日の4回転の失敗が頭にあったので、ジャンプはすごく丁寧にやろうとして慎重になる部分があったので、スピードを出し切れなかった。それに、スピンもかなり抜いていたので、表現面でも出し切れなかった部分はあると思います。それを考えてもパトリック・チャン選手との差は明らかに離れすぎているので、もっと練習をして徐々に徐々に詰めていくしかないと思います」

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