【ボクシング】中谷潤人のマネージャー・弟の龍人から見た井上尚弥戦 大一番を前にした兄の平常心、宿泊したホテルの一室で聞いた「独り言」 (2ページ目)
【計量後、ホテルの部屋で潤人がこぼした言葉】
潤人の練習を見守る龍人、そしてルディ(右端)この記事に関連する写真を見る
笑顔を絶やさない龍人の存在は、チーム中谷の空気を和ませる。潤人が歯を食いしばってハードなメニューをこなす際、そっと水を差し出し、汗を拭く阿吽の呼吸に加え、弟の所作に兄は安らぎを覚えるのだ。
そんな龍人は、モンスター戦の前日計量における兄の姿を鮮明に記憶している。
「正式な計量のあとに、ファン向けの計量もやりましたよね。その時に、雄叫びを上げた潤人を目にして驚きました。ホテルの部屋に戻ってからも、今までにない楽しみ方をしているのがわかりました。表情が生き生きしていましたよ。また、印象的だったのは、ホテルの部屋で、『あぁ、ありがたいな』と噛み締めるように発した一言です。僕に対してというよりも、独り言のようでした。
普段から周囲への感謝を忘れない、と語っていますが、今回もサポートしてくださる人々にお礼を述べていました。そのシーンは心に残っていますね」
試合2日前にチェックインした東京ドームホテルでは、兄弟で同じ部屋に泊まった。横並びのベッドで眠りについた。
「試合の前々日も前日も、潤人は熟睡していました(笑)。こんなにも平常心でいられるのかと、びっくりでしたよ。僕はロスでは問題なかったんですが東京ドームホテルにチェックインしてからは、かなり緊張して、なかなか眠れませんでした。そわそわしちゃって、何度もトイレに立ちましたね。まどろみはしましたが、結局、あんまり寝ていないような状態で当日を迎えました。
試合の日、僕は午前6時くらいに身支度を始め、潤人は7時くらいに目を覚まして、何の変化も見せずにスマホをいじったりしていました。普通に笑顔でしたね」
兄を先頭に花道に現れた"チーム中谷"の姿が東京ドームのスクリーンに映し出された折、龍人の目の下には隈ができていた。
「ウォーミングアップする兄の動きは、とてもキレがありました。昨年末のサウジでのセバスチャン・エルナンデス戦時のような疲労感もなく、いい仕上がりだなと。前座試合の間、僕もずっと控え室にいたので、会場の雰囲気は花道で初めて感じたんです。あれだけの大きな箱が満員になっていて、圧倒されました。チケット完売とは聞いていましたが、現実を突きつけられる思いでした。リングに向かう途中で僕は『よし、やる時だ!』と吹っ切れたんです。
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