【ボクシング】山中慎介は中谷潤人の課題を指摘も......5月予定の井上尚弥戦は「また別の話」と期待 (3ページ目)
――中谷選手の対戦相手だったエルナンデス選手と、井上選手の対戦相手だったピカソ選手を比較した場合、山中さんはどう分析されますか?
「タイプがまったく違いますよね。"やりやすさ"という点では、ピカソのほうがきれいにまとまっている分、攻略の糸口を見つけやすい相手かもしれません。もし僕が現役で、どちらかと戦わなければならないとなったら、やっぱりピカソを選びますよ(笑)」
――その理由はどこにありますか?
「ピカソは技術が高く、自分の距離を守るのが非常にうまい。ディフェンス力がとても高い選手です。ただ、オフェンス力で怖さがあるかというと、そうではない。一方、エルナンデスのように耐久力があって、フィジカルで強引に潰しにくるタイプは、理屈抜きに"やりにくさ"があるんです」
――今回はSNSなどでも、「対戦相手を交換したほうがよかったんじゃないか」という声が上がっていました。
「確かに否定はできません。ピカソのスタイルなら、中谷が早い段階で捕まえて倒していたかもしれない。ただ、ゴリゴリ前に出るエルナンデスが、井上のカウンターの餌食になっていたかもしれない。
先ほども言いましたが、ボクシングは相手との"噛み合わせ"の部分が大きいですからね。むしろ、今回の組み合わせだったからこそ見えた課題もある。中谷がこれだけ苦戦したことで、5月の決戦に向けてどう修正し、どう化けてくるのか、といった楽しみがより増えたとも言えますよね」
――結局、ふたりとも多くの人を魅了するボクサーであることは間違いありませんね。
「本当にそうですね。どんな状況でもしっかり勝ち切るふたりは、やはり特別な存在です。井上尚弥vs中谷潤人、この試合が正式に組まれたら、間違いなく世界が注目する、最高に盛り上がるカードであることに変わりはありません」
【プロフィール】
■山中慎介(やまなか・しんすけ)
1982年滋賀県生まれ。元WBC世界バンタム級チャンピオンの辰吉丈一郎氏が巻いていたベルトに憧れ、南京都高校(現・京都廣学館高校)でボクシングを始める。専修大学卒業後、2006年プロデビュー。2010年第65代日本バンタム級、2011年第29代WBC世界バンタム級の王座を獲得。「神の左」と称されるフィニッシュブローの左ストレートを武器に、日本歴代2位の12度の防衛を果たし、2018年に引退。現在、ボクシング解説者、アスリートタレントとして各種メディアで活躍。プロ戦績:31戦27勝(19KO)2敗2分。
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