検索

【プロレス】藤波辰爾から見たウルフアロンの新日本デビュー戦は何点? 「僕自身も技を受けてみたい」と対戦に意欲 (3ページ目)

  • 松岡健治●取材・文 text by Matsuoka Kenji

【「IWGPチャンピオンも夢ではない」】

 藤波は、対戦したEVILにも賛辞を贈った。

「負けたとはいえ、ウルフの技をすべて真っ向から受けきったEVILも存在感を見せましたね。ただ、ウルフの技のキレには、闘いながら度肝を抜かれたと思う」

 一方で、ウルフの今後の課題も挙げた。

「もっとスピードが必要だと思います。投げひとつにしても、どうすればさらに速く投げられるかを研究してほしい。場外戦でも対応力が必要になると思う。

 ただ、それは場数を踏めば克服できるはずだし、あの鍛え上げられた体がすばらしい。特に下半身。太ももなんてパンパンで、さすがだと思いました。これから試合を重ねるごとに体型は変わっていくはずだけど、彼自身が考えて動きやすいベストな肉体を追求してほしいです」

 ウルフはデビュー前から、新日本の最高峰のベルトで藤波も腰に巻いた「IWGPヘビー級王者」を最終的な目標に掲げている。

「その可能性はあるんじゃないかな。彼は、プロレスに対する精神が違う。『プロレスが好き』という、何ものにも変えがたい今の気持ちを持ち続ければ、IWGPチャンピオンも夢ではないと思う。そのためにも、デビュー戦で抱いた緊張感、プロレスラーとして生きる覚悟を持ち続けてほしいですね」

 最後に藤波自身、ウルフと対戦したい気持ちはあるのかを聞いた。今年デビュー55周年を迎えるドラゴンは「闘ってみたいね」と即答した。

「あの試合を見て、僕自身もウルフと組み合ってみたくなったし、技を受けてみたいと思いました。またひとつ、夢ができましたよ」

 藤波vsウルフが実現したら、どんな攻防がリングで繰り広げられるのか。その日が来ることを楽しみに待ちたい。

(後編:棚橋弘至の引退セレモニー裏話 すべてを出しきった「社長」にエールを送った>>)

●藤波辰爾の書籍が1月26日に発売!

『マッチョ・ドラゴン式トレーニング 古希でも闘える体づくり』(ホーム社)

なぜ70歳を超えても現役でいられるのか? いまだ黒タイツ一枚とシューズだけでリングに上がれる奇跡のプロレスラー、“マッチョ・ドラゴン”藤波辰爾の秘密が丸裸に――。

詳細はこちら>>

【プロフィール】

藤波辰爾(ふじなみ・たつみ)

1953年12月28日生まれ。大分県出身。70年6月、16歳で日本プロレスに入門し、翌71年5月9日デビュー。72年3月、新日本プロレス旗揚げ戦の第1試合に出場。同年12月に開催された第1回カール・ゴッチ杯で優勝し、75年6月に海外遠征へ出発。カール・ゴッチのもとで修行を積み、 78年1月にWWWFジュニアヘビー級王座を獲得した。81年末にヘビー級転向を宣言。長州力との戦いは「名勝負数え唄」と呼ばれファンを魅了。99年6月からは5年間に渡り新日本プロレスの代表取締役社長を務めた。06年6月に新日本を退団し、同年8月に『無我ワールド・プロレスリング』を旗揚げ。 08年より団体名を『ドラディション』へと変更した。

【写真】ケンコバのプロレス連載 試合フォトギャラリー

3 / 3

キーワード

このページのトップに戻る