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「プロレスを広めたい」ウナギ・サヤカが、今の王者たちに思うこと「何のためにベルトを持っているのか本当に見えない」 (2ページ目)

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko

【物理的に東京ドームに近づきたかった】

――いよいよ、この場所で自主興行ですね。

ウナギ:興行をやるってなったら、箱(会場)が空いている日を聞いて、お金を払って借ります。向こうも商売としてやるわけじゃないですか。でも今回に関しては、今日の撮影もそうなんですけど、こちらへの好意がないとできないことだと思うんですよ。普通、遊園地で撮影しようものならば、許可を取るのも大変だし、お金もすごくかかると思うんですよね。

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――OKが出たので、びっくりしました。

ウナギ:前哨戦で路上プロレスもやらせてもらったし、東京ドームシティの協力があって、ここまでいろいろやらせてもらっているということが、本当にすごいことだなと思っています。

――ウナギさんの自主興行は、東京ドームシティ アトラクションズ70周年の目玉のひとつにもなっています。

ウナギ:なんなんですかね? 彼らは楽しいんですかね?

――関係者のみなさん、ウナギさんのことが大好きなんだなと感じますよ。

ウナギ :いやあ、うれしいですよ。これまで、会場に対して好意を抱くことって、正直なかったんです。「何時までに撤収しろ」という圧と闘ってきたし、会場の人と喋ることなんてまずなかった。でも自分で興行をやり始めてから関わりを持つようになって、「会場側もこんな思いでやっている」というのを初めて知りました。

――どんな思いでしたか?

ウナギ:例えば後楽園ホールって、土日なんて本当に借りられないんです。人気の箱だから、もっと偉そうにしてていい。でも後楽園ホールの人は、「"格闘技の聖地"と言われ続けるためにもっといろいろやっていきたいんです」みたいなことを言うんですよ。Xのアカウントでポストするわけでもないから、そんな風に思っているなんて誰も知らないじゃないですか。そういうのを初めて聞いて、「私も頑張らなきゃな」って思うことが多いです。

――東京ドームでの自主興行を目標にされていますが、関係性という意味では、かなり近づいているのでは?

ウナギ:でも最近、渡辺直美さんが来年の2月にドームでライブをやるという発表がありましたよね。 どんな人がドームでやっているのか見ると、レディー・ガガとか、Perfumeとか、トップアイドルとかなんですよ。 知名度や仕事の本数を考えてもケタ違いすぎる。だから関係性としては良好なのかもしれないけど、知れば知るほど遠いなあって。

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