「プロレスを広めたい」ウナギ・サヤカが、今の王者たちに思うこと「何のためにベルトを持っているのか本当に見えない」 (4ページ目)
――そういう意味では、東京ドームシティ アトラクションズは大正解ですね。路上プロレスの時も、遊園地のお客さんがたくさん観ていました。
ウナギ:8月2日も、一応、席は250くらいあるんですけど、チケットを買わなくても、その周りから全然観られるんですよ。プロレスに興味があっても、どうしてもお金を払わなきゃいけないし、子供たちが気軽に観に来られるものではないですよね。この夏休みにタダで観られるプロレスをやりたい、という思いもあって、あの場所を押さえたんです。
――ウナギさんの楽しい世界観は、子供たちは喜ぶと思いますよ。
ウナギ:私もバチバチした試合はもちろん大好きだし、強い相手との試合を乗り越えた時に「やっぱりプロレス好きだな」って思うんですけど......。でも、この2年半くらいフリーでやってきて、本当にプロレスをまったく観たことない人たちがプロレスに入ってくる入口って、過激な試合ではなくて、ゴムパッチンだったり、エガちゃんのYouTubeだったり、わかりやすいところのほうが圧倒的に多いんですよ。
――先日、魔裟斗さんのYouTubeに出演された回も、公開9日で257万回再生されています。
ウナギ:結局、今の時代は過酷な試合よりも、そういうコンテンツのほうが人の目に届きやすいというのは認識しています。
――最近のウナギさんの試合から、「もっと強くなりたい」というモチベーションも個人的には感じるのですが、いかがですか?
ウナギ:強さというものに関しては、今、一番必要なものだとは自分でも思っていて。勝たないと意味がないというのは常にあるんですけど、今ベルトを巻いていて、だからこそ名を残している選手って、ひとりもいないと思うんですよ。私が本当にチャンピオンとしての権威があって、カッコいいなと思うのは、今はノアのヘビー級しかないと思っています。
――今、KENTA選手が巻いていますね。
ウナギ:「すげーカッコいいベルトの持ち方してんな」って思うのは、ノアのあのベルトだけですね。ほかは「ベルトってこんなもんか?」っていう印象が強い。いっそベルトを1個にしたほうががいいんじゃないかと私は思っています。タイトルマッチだからってお客さんを呼べる選手もいないし、何のためにベルトを持っているのか本当に見えない。私も三冠の時があったりしたけど、その時に「何かできてたっけ?」と思うと、別に何もできていなかった。
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