井上尚弥の防衛戦を観戦したメイウェザーの叔父は「これまでにない姿」 超大物プロモーターには中谷潤人戦について直撃 (2ページ目)
空席の目立つアリーナに、メインイベントのゴングが鳴り響いたのは20時10分。記者席後方には、かつてのパウンド・フォー・パウンド(PFP)、フロイド・メイウェザー・ジュニアの叔父、ジェフの姿があった。YouTube『メイウェザー・チャンネル』を開設しており、取材者として試合を見つめていた。
井上の試合を観戦したジェフ・メイウェザー photo by Soichi Hayashi Sr.この記事に関連する写真を見る
ジェフはIBFウェルター級1位だった長兄のフロイド・シニア、WBAスーパーフェザー、WBCスーパーライトと2階級を制した元世界チャンプの次兄、故ロジャーの後を追ってグローブを握った。マイナー団体ながら、IBOスーパーフェザー級王座に就いている。また、4ラウンドでストップされはしたが、オスカー・デラホーヤのデビュー5戦目の相手も務めた。ウェスタン・ミシガン大でグラフィック・アートを専攻し、YouTubeと並行しながら地道にトレーナーを続けている。
「ナオヤ・イノウエは"殺し屋"だ。2020年10月31日のジェイソン・モロニー戦を生で観て以来、注目している。技術もハートも超一流。よくぞラスベガスに戻ってきてくれたと、嬉しくて仕方ないよ。見逃してなるものかと、楽しみにやって来た。
カルデナスもタフな選手だが、イノウエの相手じゃないだろう。中盤にKO勝ちするんじゃないか。なんと言っても、パンチ力に大きな差がある」
多くの人が、ジェフと同じような予想を立てていたのではないか。井上尚弥が圧勝することを疑う者は、筆者の周りでは見受けられなかった。そして、実際にモンスターは8ラウンド45秒、レフェリーストップで勝者となった。
【モンスターの印象に変化】
ただ、第2ラウンドに左フックのカウンターを浴びてダウンを喫した。昨年5月6日のルイス・ネリ戦でのファーストラウンドにキャンバスに崩れ落ちた折も、やはり左フックを喰らっている。
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