ケンコバが切望する格闘技界の「歴史が覆りそう」な前田日明の音声解析と、格闘技界におけるリングスの再評価 (3ページ目)

  • 松岡健治●文 text by Matsuoka Kenji
  • photo by 平工幸雄/アフロ

――エメリヤーエンコ・ヒョードル、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラといった、のちにPRIDEで覇権を争うような選手も活躍していたことを、知らないファンが多くなっているかもしれません。

「振り返ればマジですごい団体ですから、いろいろ深掘りすると面白いはずです。当時、前田さんはリングスについて『日本の団体ではない』と言ってました。世界各国、いろんな国に道場を設立して日本で戦わせるという構想はホンマすごかった。リングスのおかげで、ジョージア(当時の呼称はグルジア)とか知らない国を覚えましたからね。選手も、ブザリアシビリ・ラマジとかグロム・ザザ......彼らがリングを離れたあとに何をしているのかはわかりませんけど、今でもスラスラ名前が出てきますよ(笑)」

――まさに総合格闘技の祖ですね。

「だからこそ、『前田vsフライ』は検証せなアカン。前田さんのコメントの解読はNHKさんにお任せするしかないでしょう。もし解読できたら、この試合だけじゃなくて長州力さん、天龍源一郎さん、藤波さんといった、これまで不明のままだった発言がすべて明らかになるかもしれません。そうなったら、プロレスの歴史が覆りそうですよね。まずは映像資料を集めましょう!」

(連載8:ブロディ、ハンセンら史上最高の「世界最強タッグ」大阪大会。だが、天龍源一郎が出るメインカードに「がっかり」した>>)

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