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米プロレス団体AEWの前王者・志田光が感じる日本とアメリカの違い。女優としての夢も語った (2ページ目)

  • 尾崎ムギ子●文 text by Ozaki Mugiko
  • 林ユバ●撮影 photo by Hayashi Yuba

コンプレックスだったお尻を武器に

 フリーになってから、お尻に字を書くなどして"尻職人"と呼ばれるようになった。2014年8月に開催した初の自主興行のタイトルは、「おしり列車でGO!~新宿FACE線編~」。コンプレックスだった大きいお尻を前に出すことで、インパクトを残そうとした。

「コンプレックスって自分が思っているだけで、傍から見たら長所だったりするじゃないですか。そういうのも力に変えたくて、勇気を持ってやっていこうと思いました。『私はここがチャームポイントです』って、自分で言っちゃえばそうなる。力づくですよね」

 志田がセクシーな路線にいくことに、違和感を覚えるファンも少なくなかった。一方で、女子プロレスラーを"女"として見ている男性ファンもいる。志田自身は、そういう目で見られることにまったく抵抗がないという。

「まずは見てもらわないと意味がない、と思ってるんですよ。目に留まらないと、存在していないことになってしまう。実際に見てもらえればプロレスがどういうものかもわかるし、楽しいなって思ってもらえる自信がある。ひとつのきっかけにすぎないし、きっかけはなんでもいいと思います。そういう目で見られるのも、それはそれで楽しんでもらえているので。自分がやったことを楽しんでもらえるって最高じゃないですか」

男と女の埋められない差

 2017年2月、レギュラー出演していた「魔界」の会社化に伴い、「MAKAI」所属となる。尻職人のキャラクターをやめて再スタートしようと、4月、自主興行のタイトルを「第五回尻神教シンポジウム~尻神教解散興行~」とした。

 その大会でノアの丸藤正道とシングルマッチを行ない、1分48秒で失神負けする。

「向かい合った時にすごく怖くて。女子相手だから手を抜くとかも一切なく、『丸藤』だったんですよ。プライドを見せつけられた気がしました。それまで私はフリーで必死にいろんな団体に出て、絶対にオファーは断らなかった。とにかくいろんな人の目に留まるということを大事にしてたんですけど、丸藤さんと向かい合って、『志田光というものをきちんと持って貫いていく時期になったんだな』と思いました。そうしないと次のステージには行けないんだなって」

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