eスポーツのチームオーナーが語るリアル。「選手を残してオーナーが失踪する」ことも (4ページ目)

  • 都合亮太●取材・文 text by Togo Ryota
  • 小沢朋範●撮影 photo by Ozawa Tomonori

――では、お互いに「ここは直したほうがいい」と思っている部分はどこですか。

西原 難しいですね......。そうだ甲山さん、最近Twitterの元気がなくなってきてない? 前はもっと尖っていて、いい意味で選手愛が強かったじゃないですか。今はだんだん大人になって、いろいろ言わなくなったのが寂しいな。尖ったところが甲山さんのいい所だから、もっと出してほしいですね。

甲山 あー(苦笑)。去年REJECTが多額の資金を調達させていただいたじゃないですか。でも投資家の方々からすると、自分は投資先のなかでもダントツで経験がないわけです。他は海外の一流大卒とか、天才が集まる企業とかが多くて......。だから投資家の方々からのプレッシャーもひときわ重く、最近はリスクを考えてしまいがちです。挑戦に対する身軽さがスタートアップの長所ですが、リスクのある挑戦をしづらくなってきたのが現在の悩みですね。

西原 あくまで僕の意見だけど、甲山さんはのびのびやったほうがいいところが出てくると思うよ。ちなみに僕の悪い所はどこかな?

甲山 西原さんの悪い所ですか? あんまり思いつかないですけど、あえて言うなら、堅そうなところですね。Twitterの運用があまりにも堅実で、面白味がないところは気になりますよ(笑)。

西原 ああ、そうかもね(笑)。よしわかった、2022年はお互いにTwitterを頑張ろう。甲山さんは前みたいな破天荒さを、僕はもう少し柔らかい感じを出すようにしていこう。

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【Profile】
西原大輔(にしはら・だいすけ)
eスポーツチーム「ZETA DIVISION」のオーナー。GANYMEDE株式会社代表取締役。20代よりグラフィックデザイナー、アートディレクターとして広告制作や音楽アーティストのアートワークなどのデザイン業でキャリアを重ね、現在はeスポーツチーム運営に携わる。

甲山翔也(こうやま・しょうや)
株式会社REJECT代表取締役社長。1999年生まれ、大阪府出身。10代前半よりFPSのプレーヤーとして活躍し、プロゲーミングチームのメンバーに勧誘されるもオーナーが失踪。そこで大学在学中の19歳で自ら会社を立ち上げ、選手からオーナーに転身した。

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