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常勝・鹿島アントラーズがeスポーツに本腰。
ナスリ獲得で次の一手は (5ページ目)

  • 渡辺静●取材・文 text by Watanabe Shizuka
  • 高橋学●写真 photo by Takahashi Manabu

 一方、ナスリは「真剣勝負の場が増えるのはうれしいですね。ただ、希望を言うなら、いつか国内でリーグ戦をやりたい」と打ち明けた。

 前述の「eJ.LEAGUE」は1年に1回のスポット大会。一方で、ドイツではブンデスリーガ1・2部所属の22チームが参加する「バーチャル・ブンデスリーガ」が行なわれており、昨シーズンは高級時計メーカーのタグホイヤーが同リーグの冠スポンサーとなっていた。各チームが実際のリーグ同様、総当たりのリーグ戦形式で真剣勝負を繰り広げる。ナスリが望むのも、このような継続的な大会だ。

 しかしサッカーゲームを競技として、また興行として発展させるには課題も残る。懸念のひとつが、高みを目指すプレイヤーの数だ。

 ナスリも「国内ではトッププレイヤーは2、3人だけ。そのトップに迫るプレイヤーは10人ほどしかいない」と話すほど、ハイレベル層のプレイヤー数は少ない。

 深見氏も「Jリーグでeスポーツ選手を持っているクラブはまだ数える程度。最低でもJ1の全クラブが選手を持っている形になって、はじめてスタート地点に立てると思います。プレイヤーの分母を増やすためにも、ゆくゆくはトップチーム同様にアカデミーやユースなどを導入する必要もあるかもしれません」とプレイヤーの育成についても言及した。

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