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常勝・鹿島アントラーズがeスポーツに本腰。
ナスリ獲得で次の一手は (3ページ目)

  • 渡辺静●取材・文 text by Watanabe Shizuka
  • 高橋学●写真 photo by Takahashi Manabu

「Jリーグはどのクラブもeスポーツへの取り組みが少ないと思います。まずは私たちが事例をたくさんつくり、各クラブと一緒にマーケットを作っていくところから取り組む必要があります」

 ナスリの加入も、マーケットが発展途上であることを示す事例と言える。彼は20年1月に横浜F・マリノスから鹿島に移籍した。リアルサッカーでは当たり前の移籍も、Jリーグのeスポーツ部門間では初めての事例だった。

「我々もeスポーツプレイヤーを選手として扱い、給与を払って、勝つためにサポートする。そういう面でも、きちんとマーケットをつくっていきたいです」

 クラブ、eスポーツプレイヤーと、2つの駒がそろった。では、ここからマーケットを開拓するためには何が必要なのか。

「短期的には、とにかく選手が活躍する場を増やすことです。こちらから既存の大会に出るだけでは足りないので、(Jリーグの日程に合わせて)自分たちでも新たに場をつくり出そうと考えています」

 Jリーグでは、18年から金曜日の夜に試合を開催している。これは「金J」や「フライデーナイトJリーグ」と呼ばれている。鹿島はこの金Jに合わせて都内でパブリックビューイングを行なう予定で、そこにeスポーツも掛け合わせる構想がある。

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