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【女子バレー】19歳のホープ、秋本美空が2年連続で欧州に挑戦 ネーションズリーグでの活躍も誓う

  • 坂口巧将●文 text by Kosuke Sakaguchi

 7月8日に始まった「ACN バレーボールネーションズリーグ2026女子大阪大会」に臨んでいる女子日本代表には、期待の若き才能、秋本美空(ヴィクトリーナ姫路)がいる。19歳のアウトサイドヒッターは6月24日、来たる2026-27シーズンはイタリア・セリエA女子のブスト・アルシーツィオに期限付き移籍することを発表した。高校を卒業して1年目の2025-26シーズンはドイツのドレスナーSCで期限付きでプレーしており、2年連続での海外挑戦となる。

8日に行なわれたブラジル戦に出場した秋本美空 photo by JVA/AFLO SPORT8日に行なわれたブラジル戦に出場した秋本美空 photo by JVA/AFLO SPORT

 イタリアへ行きたい──。実は発表より前に、秋本がそう口にしたことがある。今年5月11日の女子日本代表キックオフ会見。ドイツから帰国して1週間ほどで臨んだ場でのことだった。

「いつかはイタリアに行ってみたいです。もっとレベルの高いところで練習したら、もっとうまくなれるのかなと想像しているので」

 海外でもレベルの高いリーグは各国にあるなか、なぜイタリアなのか。

「(石川)真佑さんなどもずっとイタリアで過ごされていて、見るたびに『すごいプレーをされているな』と感じるんです。自分も将来はあんなふうになりたいと思っているので、イタリアで叶うのであれば、私もその場所でプレーしたいと考えています」

 もっと成長したい──それは秋本のバレーボール人生の根幹にある願いだ。学生時代から各世代の選抜を経験し、トッププレーヤーへの思いを強くしてきた。世界U19女子選手権大会のベストスコアラーとベストアタッカー、高校生活最後の春高(全日本バレーボール高等学校選手権)での優勝と大会最優秀選手、という実績を引っ提げて、昨年からスタートしたフェルハト・アクバシュ監督体制下の女子日本代表では、主要メンバーとしてチームに名前を連ねる。

 そうして昨シーズンにドイツへの挑戦を選択したのは、「(2025年の)代表活動で、海外の選手を相手に今の自分では勝てないことを学んだので。経験が少ないと感じたからこそ、すべての面で成長したいと思った」からだった。

【ドイツでは守備の向上を求められた】

 ドイツでは若手の育成に定評のあるドレスナーSCに加入した。自身にとって初めての海外生活であり、「英語が苦手なので、最初はコミュニケーションをとることが難しかった」と明かしたものの、「チームメートがみんな優しくて、わかりやすい英語で話してくれました。プレーに関しても途中でパフォーマンスが落ちた時期もありましたが、徐々によくなっていきましたし、充実したシーズンを過ごせました」と振り返る。

 身長185センチの長身と抜群のアタック力から、日本では主にオポジットを担ってきたが、海外が舞台になれば、サイズを考慮するとアウトサイドヒッターに回ることになる。もっとも学生時代から指導者たちがポジションを問わず育成してきたとあって(セッターを務めたことも)、いかなるポジションでもプレーできる。

「ドイツでは、特に守備面でのパフォーマンスが求められました。そこに関しては発揮できましたし、サーブレシーブはよくなったのではないかと感じています」と本人は手応えを口にした。

 一方で、攻撃面に関しては海外の高さをまざまざと味わってきている。

「周りは高いだけでなく、パワーもすごかったです。それにブロックも、こちらがブロックアウトをとりたくて、飛ばすようにボールを打っても、いいワンタッチをとられることが何回もありました。そこは苦戦した印象です」

 つまり、日本期待の大型アタッカーは、まだまだ成長過程にあるのだ。

 代表活動は今年が3回目。共栄学園(東京)時代の2023年に初登録され、2025年、そして今年に至る。とはいえ、弱冠19歳。初々しさもあるかと思いきや、そんなことはない。

「今年、代表に合流する際も久しぶりだったので『緊張するのかな』、『また(周囲との関係も)振り出しに戻ってしまうのかな』と思っていましたが、全然そんなことはありませんでした。みんなが優しくて、よく話しかけてくれるので、去年よりは最初からプレーがしやすいです」

【積極的にいろいろなことに挑戦】

 今年のネーションズリーグでも主に2枚替えで起用されると、しっかりと腕を振り抜き、躍動する。とりわけフルセットの大接戦を制した予選ラウンド第2週のセルビア戦(6月17日)では、かぎられた出場時間のなかでも攻撃面でアクセントとなった。そうした活躍はチームの雰囲気、そして積み上げてきた経験がもたらしているものだろう。

 キックオフ会見で「自信をもってプレーし、積極的にいろいろなことに挑戦していきます」と力強く意気込みを口にした秋本。代表でも海外のリーグでも、飽くなき向上心をもって挑戦していく。

著者プロフィール

  • 坂口功将

    坂口功将 (さかぐち・こうすけ)

    1988年生まれ。兵庫県出身。関西学院大学時代に「スポーツを取材する」ことの虜になり、不動産会社を経て2016年春から日本文化出版(株)「月刊バレーボール」編集部で勤務。2023年末に独立し、バレーボールを中心に取材・執筆活動を行なう。小学生から大学生、国内外のクラブリーグにナショナルチームと幅広いカテゴリーを扱うほか、バレーボール関連の配信番組への出演やイタリア・セリエAの解説も務める。

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