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【女子バレー】アランマーレ山形の田中麻帆が振り返る、最後の春高バレーでの大逆転負け「本当に悔しいと涙が出ない」 (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Yoshiyuki Komiya

 高校1年ではミドル、高校2年でライトに戻り、3年連続で春高バレーに出場した。「春高は体育館の奥行きや高さ、何もかも違いました!」と口調に熱が帯びる。高校バレー最後の試合、愛知の誠信高校との一戦では"1点の重み"を感じた。

「誠信戦はフルセットでした。自分たちが1セット目を取り、相手が2セット目を取って、3セット目は自分たちが21-14とリードしたんですが......それまであまりコートに立っていなかったリリーフサーバーが入った時、流れがガラッと変わったんです。相手チームが前に出る感じがあって、その勢いに飲まれてしまって逆転されてしまいました。

 悔しかったですね。ボーッとして涙も出なかったです。宿に戻って全員でご飯を食べたんですけど、誰もしゃべらなかったですね。後輩は気を遣っていたんでしょうけど、『本当に悔しいと涙が出ないのか』って思いました」

 1点の重みを刻み込んで、田中は神戸親和女子大学(現神戸親和大学)でもバレーを続けた。オポジットとして、多くの賞を受賞している。それがアランマーレ入団にもつながった。

「たくさんのポジションでプレーしてきて、ライトは好きですね。でも、今はリベロがすごく楽しい。相手が狙って打ったスパイクを上げるのは最高の気分です」

 田中はリベロとしての恍惚を語った。

「PFUブルーキャッツ石川かほく戦で、サイドの川添(美優)選手が切り込んで打った、ほぼノーブロックのインナースパイクを上げた瞬間は最高でした! 『絶対に決まった』と思っていたでしょうけどね。あれは、自分が点を取った気分でした。ひとつ上げるたび、うまくなる気がするんです!」

 田中はこれからも、点につながるレシーブを上げる。

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【プロフィール】

田中麻帆(たなか・まほ)

所属:アランマーレ山形

2002年10月4日生まれ、北海道出身。167cm・アウトサイドヒッター/リベロ。小学4年の途中からバレーを始める。札幌山の手高校時代は3年連続で春高バレーに出場。神戸親和女子大学(神戸親和大学)ではオポジットとして活躍し、2024年の関西春季1部リーグでは最優秀選手賞など多くの賞を受賞した。2025年、アランマーレ山形に入団した。

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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