【男子バレー】東レ静岡の山口拓海を支える「負けず嫌い」の精神 バレー界全体の未来を見据え、クラブの経営や運営にも興味 (2ページ目)
2025-26シーズンの前半戦、チームは想定以上に苦戦した。年末の天皇杯後、全員で話し合う機会があった。その発案者のひとりが山口だったという。
「天皇杯が終わり、家でぼんやり考えていて『個人個人が、それぞれ思っていることを周りに伝えるべきだ』と思い立って、すぐチームに伝えました。リーグ再開後の、ヴォレアス(北海道)、(日本製鉄ブレイザーズ)堺、ジェイテクト(STINGS愛知)、(広島)サンダーズとの試合は落とせなかったので、ひとりひとりが意見を出し、それをまとめて戦えるようにしたかった。チームでいろいろ話す時間を設けてもらったんです」
結果、ブレイザーズには連勝し、ほかのチームとも1勝1敗でポイントを獲得した。
「今シーズンは、そういう(アイディアを出す)のも自分の仕事。コートではリベロではなく、"守備固め"でプレーしている感じですからね。どうにかチームのために働きたいと思いました」
【将来的に、クラブの経営や運営にも興味】
昨シーズン、ボールを受けて右手を骨折し、手術をした。その傷跡は今も痛々しく残る。プレー自体に支障はないが、痛むこともあって元通りとはいかない。トップレベルの競技者の代償として、一生つき合うことになる傷だろう。それも負けず嫌いの象徴だ。
「本当はケガをしたくないんですけどね」
山口は右手を無意識にさすって言う。
「今は『練習量をもっと増やさないとだめだな』と、あらためて思っています。試合に出る機会が少なくなると、必然的にバレーをする時間も少なくなる。その分、練習の時間を取らないと感覚が鈍っていきますね。試合の途中で出て、うしろ3つを守るというのは、今までとはメンタル面も違う。リリーフレシーバーとして入ってレシーブミスするのはあり得ないので、プレッシャーはありますね」
勝負のスリルを感じながら、コート内で勝ち筋を探してきた。それは今後の人生にも投影されるのだろう。
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