髙橋藍はSVリーグ序盤戦をどう戦ってきたか 「チームのなかで信頼してもらうには...」 (3ページ目)
ブレイザーズ戦は、スパイクをストレート、クロスと打ち分け、老獪にブロックアウトも取った。高い跳躍からのバックアタックも輝き出した。また、コースを打ち抜くサーブで崩し、勝負どころではエースを連発。連続ブレイクで、チームの戦いを旋回させていた。
「(新入団だけに)コミュニケーションをたくさん取る必要はあるんですが......チームのなかで信頼してもらうには、やはり試合で結果を出すのが一番ですね。難しい体勢でスパイクを決める、決めてほしいところで点を取る、それを繰り返す。そこは意識しているというか、常に何が必要か、考えています」
オールラウンドプレーヤーの真骨頂で、得意とするディグの精度も上がっている。ミドルブロッカーとの連係のなか、「無理には(ブロックに)いかず、きれいに残してもらっている」と髙橋本人が言うように、関係性のなかでレシーブの成功率がアップ。戦いの土台となる防御システムが構築されつつある。
リーグは44試合の長丁場、まだ3分の2もある。髙橋は志高く、「新たなバレーボールの風景」の扉を開ける。
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表紙は 石川祐希選手。裏表紙は髙橋藍選手。
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©古舘春一/集英社
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著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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