パリオリンピック男子バレーボール ガゼッタ紙記者寄稿「イタリアにあり日本になかったもの」 (3ページ目)

  • ダヴィデ・ロマーニ●文 text by Davide Romani(『ガゼッタ・デロ・スポルト』)
  • 利根川晶子●訳 translation by Tonegawa Akiko

 まるでマラソンのような試合(2時間24分!)を制した翌日、イタリア人はメダル獲得へ向けて大きな障害を乗り越えたことをかみしめていた。だが同時に、日本とは今後、多くのタイトルを争うであろうと実感していた。

 それでは今回、何が勝敗を決したのか。イタリアにあり、日本になかったものとは何か?

 それはほかでもない、「決定的な試合」の場数だろう。デ・ジョルジ率いるチームはこの3年間、欧州選手権金メダル(2021年)、世界選手権優勝(2022年)、欧州選手権銀メダル(2023年)といったタイトルを獲得し、こうした場面でどう戦ったらいいのかを熟知していた。一方、日本はまだ経験が少なく、だからこそすばらしいスタートをきったにもかかわらず、次第に自信を失っていってしまったのではないか。

 両者の差は、テクニカルなものよりも、メンタルなもののほうが大きかった。ブラン率いる日本は、本当に質の高いバレーを見せてくれた。

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