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男子バレー日本代表で「言葉が出ないぐらいすごかった」と絶賛する選手とは? 清水邦広が現メンバーの能力を徹底分析 (2ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • Photo by FIVB

【宮浦の成長に驚き】

――ブラジル戦やイタリアとの3位決定戦で見事な活躍を見せた、オポジットの宮浦健人選手についてはいかがですか?

清水 言葉が出ないぐらいすごかったです。今回のVNLで最も成長した選手じゃないかと。彼がジェイテクトSTINGSにいた時に何回も対戦しましたが、昨シーズンをポーランドで過ごしたことで高さ慣れをしたように感じます。もともとコースの打ち分けはできていましたが、ブロックに当てて出す力が上がりましたね。

 レフトからの打ち方もすごく成長しています。S1ローテ(セッターがサーブを打ったあとのローテーション。サウスポーのオポジットにとっては"鬼門")で石川選手にトスが偏りがちな場面でもしっかりと打てていました。ジェイテクトでプレーしていた時は、あそこまでレフト打ちはうまくなくて、ライトに回りこんで打っている時もありましたけどね。なぜあそこまでレフトからの決定率が高くなったのか......どんな練習をしたのか、僕も同じサウスポーのオポジットとして興味があります。

あと、ポーランドのリーグでは出場機会が限られてリリーフサーバーとしても出ていましたが、そこで腐らず、何度も劣勢の場面で出ていって数少ないチャンスをモノにしてきた。そんな経験が自信につながっているんじゃないかと。サウスポー特有の取りづらい回転もしているので必ずレシーブが崩れますし、ミスが少ないのも素晴らしいですね。

―― 一方で、同ポジションの西田有志選手は、ケガの影響などもあって本来の力を発揮できなかったようにも見えました。

清水 僕はそこまで心配していません。彼の爆発力は試合を逆転できる、決定づけることができますが、その役割を自分で背負いすぎている部分もあると思うんです。まだ若い選手ですし、「プレッシャーを感じないで」というのは難しいかもしれないですけど、もう少し肩の力を抜いてプレーできたらいいなと思っています。

――来季からはパナソニックパンサーズのチームメイトにもなりますが、清水選手の存在も大きな支えになりそうですね。

清水 彼は身長がそこまで高くない分、めちゃくちゃジャンプをしてエネルギーをたくさん使うので、自分では感じていない体の負担もあるはず。そういったコンディション面で僕が気づいたことがあれば伝えたいですし、トレーナーやスタッフも力になってくれるでしょう。

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