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男子バレー日本代表で「言葉が出ないぐらいすごかった」と絶賛する選手とは? 清水邦広が現メンバーの能力を徹底分析 (3ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • Photo by FIVB

【三者三様で存在感を放つミドルブロッカー】

――チームメイトで言うと、ファイナルラウンド準決勝のポーランド戦でノータッチエースを決めた、20歳・西山大翔選手の代表デビュー戦はどう見ていましたか?

清水 2セット目終盤の僅差の場面で、いきなりリリーフサーバーで出てきてエースが取れる選手はそういません。だいたいの選手は、大舞台になればなるほど実力を発揮できるタイプと、プレッシャーにやられて思うようなプレーができないタイプの2つに分かれますが、彼はまさに前者です。

 ただ、西山選手だけじゃなく、今の代表選手は大舞台のプレッシャーをはねのけ、むしろ自分の力にして活躍できる選手ばかり。それもチームの成長につながっていますし、観る者を惹きつける力がありますよね。

――初めて代表でプレーする西山選手に対して、大会前に何かアドバイスをしましたか?

清水 僕がいつも彼に言っていることなんですが、「ポテンシャルは海外のトップ選手にも負けないものを持っているから、どんな状況であれ縮こまらず思いっきりプレーするべき」ということ。ミスになっても、貴重な経験になりますからね。それがまさにポーランド戦で、2本目のサーブはミスになりましたけど、そこから学ぶこともあると思います。

――続いて、「存在感が増した」というミドルブロッカー陣ですが、こちらもやはりチームメイトの山内晶大選手のプレーはいかがでしたか?

清水 山内選手はもともと、攻撃力の高さが持ち味。関田選手の使い方も非常にうまいんですが、ラリー中にしっかりと決めきれるのが武器ですね。Aクイックのほうが得意でしたが、Bクイックもしっかりと打てていて決定率も高かったですし、自信になったんじゃないかと。

 サーブもブレイク率がすごく高かったですね。高い打点からのフローターサーブは、Vリーグの選手よりも海外の選手のほうが苦手な選手が多い印象で、そこをしっかり狙えていました。

 ブロックに関しては、彼のポテンシャルならもっと止められるし、もっとタッチも取れるはず。ジャンプのタイミングや手の出し方だと思いますが、これは経験によって磨いていく部分だと思いますし、自分で気づいている面もあると思うのでそれを生かしてほしいですね。

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