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日本男子バレーはブラジルとどう戦うべきか。元代表キャプテン荻野正二が考える「狙いどころ」 (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • photo by FIVB

―― 一方の西田選手はいかがですか?

「ケガの影響を感じさせない、力強いスパイクを打っています。ただ、サーブはまだ本調子ではないようですね。西田選手をはじめ、石川選手、髙橋選手にも、『ミスしてもいいから思い切り打て』という指示がでているのかもしれません。予選でサービスエースを取れた場面では、アウトっぽいボールを相手が触ってくれた場面もあるので、少なくともネットを越えるように意識するといいと思います。

西田選手のサーブはすでに世界トップレベルと認識されていますから、相手選手が身構えてくれる。たまにコントロールで(ショートサーブを)打つといったことを試しても面白いですし、全部のサーブを全力でいかなくてもいいと思います。相手に『前に落とすこともある』と思わせられたら、強打のサーブがより活きてくる。そんな駆け引きを、次戦ではよりやっていってもらいたいです」

――決勝トーナメントの勝ち上がりも期待したいのですが、準々決勝の相手は世界ランキング1位、リオ五輪で金メダルを獲得したブラジルです。かなり厳しい戦いになるでしょうが、勝つ可能性を上げるためには何が必要でしょうか。

「攻めのサーブですね。特にイアオンディ・レアルというキューバからの帰化選手は、僕がブラジルにコーチ研修に行った時にクルゼイロというチームにいたんですが、その頃からあまりサーブレシーブが得意ではありませんでした。特にフローターサーブが苦手かな。スパイクはブロックの上から強烈なボールがくるんですけど、サーブでしつこく狙えば、スパイクも調子を落とすかもしれない。彼を徹底的に狙うことでチーム全体を崩していく戦略はアリだと思います」

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