ビーチの妖精・坂口佳穂。昨季は新ペアで大躍進、その要因は? (3ページ目)

  • 小崎仁久●文 text by Kosaki Yoshihisa
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 技術的には、サーブ力のアップですね。海外のチーム相手では、ディフェンスから切り返して点数を取ることが難しいので、サーブで相手を崩していかないと勝てません。だから、ミスをしてもいいから、サーブから攻めていくことを意識していって、徐々にそれがうまくいくことが増えていきました。

 あとは、合宿なども含めて(年間を通して)フィジカルトレーニングをかなりやってきました。それで、長いラリーの最後でもしっかり打てるようになりましたし、砂の上での動きがよくなって、パストスのボールコントロールが落ちつくようになりました」

――村上選手とのチーム1年目でしたが、年齢も近いですし、うまくコミュニケーションがとれて、シーズンが進むにつれ、いいチームになってきたように見えました。

「礼華はバレーセンスもあるし、身体がしなやかなので、どんなボールにでも対応できるんです。海外だと、相手の高いブロックに対して、的を絞らせないようにトスを散らして攻撃したいのですが、私がレシーブでミスをしても、しっかりトスを上げてくれます。だから、私は安心してミスしていました(笑)」

昨季の戦いぶりを振り返る坂口佳穂昨季の戦いぶりを振り返る坂口佳穂――シーズンオフには、パラグアイ、スペインと海外で長期合宿を行ないました。成果はどうですか。

「長かった!(笑)。パラグアイは、毎日気温が35度以上で、湿度もあって、長くてキツい合宿でしたが、いい時間を過ごせました。基礎体力の向上と基礎練習がメインでしたが、あの環境で練習できていれば、1年間のシーズン、どこへ行っても、体力的にまったく怖くないと思いました。

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