ビーチの妖精・坂口佳穂。昨季は新ペアで大躍進、その要因は? (2ページ目)

  • 小崎仁久●文 text by Kosaki Yoshihisa
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 それで、いろいろと2人で試行錯誤してきたことが、ツアーファイナルやワールドツアーの優勝につながったと思っています。大変でしたが、少しずつでも課題をクリアできた1年だったかなと思います。

 ツアーファイナルでは、不思議なのですが、勝ちにいくというより、『プレーを楽しもう!』という気持ちのほうが大きかったですね。(日本のトップチームがすべてそろった)難しい大会でしたが、あらゆることが吹っ切れて"落ちついていた"というのか。それでも、チームには勢いがあったように思います。1年かけてチームを作ってきた積み重ねが、最終戦に出たのではないでしょうか。

 ワールドツアー初優勝も、とてもうれしい出来事でした。1-Starの大会だったので、表彰台には上がらないといけないとは思っていましたが、レベルが低いわけでもありませんでした。準決勝の相手は以前、ワールドツアー韓国大会(1-Star)の決勝で負けたロシアチームでしたが、今回はフルセットで勝つことができました。優勝と同時に、チームの成長も実感できた大会でした」

――国内外で優勝という結果が伴ってきたのは、どういったところに要因があると思いますか?

「試合のなかで調子が落ちてしまっても、自分たちでしっかり修正できるようになったのかなと思います。そこは、技術的なこともありますが、精神的な部分もそうでした。状況が悪いなかで、パートナーへどういった声をかけるのかも大切ですから。

 コーチからは『間違ってもいいから、自分たちで考えること、工夫すること』という点について、よく言われました。それができるようになってきたのかな、とは思います。

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