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西田有志、圧巻の「個人賞2冠」。
絶対エースは初優勝へ突き進む! (2ページ目)

  • 高井みわ●取材・文 text by Takai Miwa
  • 火野千鶴●撮影 photo by Hino Chizuru

 そんなジェイテクトの連勝が「7」で止まったのは、昨年の11月23日。パナソニックを迎えた満員のホームゲームで西田とカジースキが封じられ、思うような試合運びができずにストレートで敗れた。しかし、翌日のVC長野トライデンツ戦ですぐさま立て直すと、チームは再び連勝街道を突っ走り、年が明けた1月12日に再びパナソニックと対戦した。

 パナソニックとの2戦目に臨む西田は、力の入れ方がほかの試合とは違っていた。パナソニックは、西田が"高校生Vリーガー"として旋風を巻き起こした、2018年度の黒鷲旗大会の決勝で苦杯を舐めたチーム。同じ日本代表のオポジットとして尊敬する清水邦広がエースを務めており、今季1戦目で悔しい負け方をしたこともあって「なんとしてもパナソニックに勝ちたい」という思いが高まっていた。

 この日の西田は「わかっていても止められない」状態だった。パナソニックのブロックを巧みにかいくぐり、クロスに打ち抜く。パナソニックがクロスを塞ぐ方針に転換すると、今度はストレートを抜いた。アタック決定率65.2%、30得点を挙げたエースを中心に流れを渡さず、結果はセットカウント3-0で勝利。ジェイテクトがパナソニックに勝つのは、2年10カ月ぶりのことだった。

「ブロックがよく見えましたし、コースの打ち分けもできました。ブロックの上からも打てたと思います。パナソニックさんに勝てたのは(Vリーグでプレーするようになって)初めて。『パナソニックさんにでも勝てるんだ!』と、すごい自信になりました」(西田)

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