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【女子バレー】日本がリオ五輪出場&メダル獲得のためにすべきこと (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 能登 直●写真 photo by Noto Sunao

 速いバレー自体は、日本に敗れた相手国が口をそろえて「日本のスピードについていけなかった」とコメントしていることからも、間違ってはいないのだろう。だが、今大会序盤の2試合は、今年度のワールドグランプリでメインでトスを上げ続けた古藤が先発し、その後は宮下がスタメンに変わった。木村が「今季ずっと古藤さんでコンビを合わせてきて、大会途中で(宮下)遥に変わったところで、少し戸惑った部分はありました」と言うように、今大会が始まるまで宮下の調子が上がらず、セッターを固定できなかったのは痛かった。

 また、両セッターとも、特にレセプション(サーブレシーブ)が崩されるとトスが低くなる傾向があり、スパイカーの打ち切れるコースがなくなって、ブロックにかかるケースが多く見られた。山口舞に「トスが低くなるのは、チームとしての約束事なのですか」と聞いてみたところ、苦笑まじりに「いえ、レセプションが崩れたときやラリー中なんかは、確かに2人とも低くなりますね。チームとして低くしているわけではありません」と答えてくれた。トスの速さと高さは悩ましい問題で、過去に同じく速いトスが身上だった男子の北京五輪代表の宇佐美大輔に「速いトスか高いトスってどちらか一択なのですか? 速くて高いトスではいけないの?」とたずねたときに「それができればいいんだけどね」とため息をつかれた。ブロックが完成する前に、とトスを速めれば速めるほど、低くなってしまうのはジレンマといえよう。

 もう一つは、他の強豪国に比べて攻撃枚数が少ないことだ。特にレセプション(サーブレシーブ)が崩されたときやラリー中などは、スパイクを打つための助走に入っている選手が1人しかおらず、はたで見ていても、どこにトスが上がるのかがわかってしまい、ブロックに2枚、3枚とつかれてしまう。

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