【女子バレー】日本がリオ五輪出場&メダル獲得のためにすべきこと (2ページ目)
被ブロックを減らすために、どうしたらいいかと聞かれ、主将・木村沙織は「ブロックのどちらが空いているかをよく見て、ブロックが2枚3枚ついているときは無理して打ちにいかずリバウンドをとるなど、いかに我慢して、ブロックされないかですね」と回答。
この大会で新人らしからぬ働きを見せ、攻守ともに中核を担った古賀紗理那は「ブロックを見て打つこともそうですし、スパイクを打つ選手以外の選手が、フォローに入ったり、どこが空いているということを教えたり、スパイカーが安心して打てるように気をつけること」を挙げた。
このこと自体はもちろん間違ってはいない。しかし、身長が高くとも格下のチームには決まっていたスパイクが、シャットされるのには理由がある。一つには、強豪国はトスがどこに上がるかを見てからブロックに跳ぶ「リードブロック」と呼ばれるブロックシステムを採っていることがある。これをいかにかいくぐるかというところで、上位国はみな腐心しているが、日本は対応しきれていないのだ。全日本はここ数年「速い」バレーに取り組んでいる。リードブロックは、あらかじめ予測して跳ぶブロックよりは、どうしてもタイミングが遅くなる。ブロックが完成する前に打ち切ってしまおうという考え方で、昨年世界選手権女王となったアメリカもこの戦術である。
ただ、この戦術はどうしてもトスの精度が問題になってくる。セッターの古藤千鶴は「アメリカや中国も速いトスなんですけど、スパイカーの身長が高いので、ヒットポイントがたくさんあるから、トスの精度はそこまで高くしなくてもいいけれど、日本は身長が低いので、ジャストのポイントに上げなければいけない」とし、古藤自身ももう1人のセッター宮下遥も、その精度を上げなければならないと課題を挙げた。
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