穂積絵莉は全米よりアジア大会を優先。「東京へのチャンスを取ります」 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

全仏オープンでは、同期のえりまこペアの息がぴったりと合っていた全仏オープンでは、同期のえりまこペアの息がぴったりと合っていた

――元プロテニスプレーヤーの杉山愛さんを、今年の3月からツアーコーチに招いたのはなぜですか?

穂積 プロになって3~4年目ぐらいから、シングルスでもランキングが上がったら、愛さんにコーチとして見てもらいたいと思っていました。昨年末に、杉山芙沙子(愛の母親)コーチと(契約が)終わったので、コーチを探すことになって、日本人コーチを探していたんですけど、あまりツアーコーチがいないんです。

 自分の母とも相談して、愛ちゃんに聞いてみたらという話になって、今年の2月にやってもらえませんかと聞いたら、快く引き受けてくれました。

――杉山愛さんからのいい返事を聞いて、どうでしたか?

穂積 うれしかったですね。どういう感じの練習になるんだろうとか、始まる前からすごく楽しみでしたし、早く練習を見てもらいたいなという気持ちでした。ただ、杉山コーチはずっとツアーに帯同できないので、4月からイギリス人のアダム・ロンスブローコーチについてもらっています。

――杉山さんから、どんなことを学びたいですか?

穂積 私自身もそうだし、愛さんも思っている課題が、フットワークの向上です。芙沙子さんからは、打ち方とかフォームのことを言われていて、ベースはできたので、今はいいフォームで打つためのいいフットワークに取り組んでいます。

 球出しでコートの真ん中で打つ時から意識をフットワークに持っていて、とにかくどのボールでもいい位置に入るようにしています。一球たりとも手を抜かずに打つ意識をしただけで、キツさが今までと違って、めっちゃ疲れます。練習の質が上がりましたね。

 あとは、フォアの打点が体に近くて、つまることが多かったんですけど、それをどうやって離して打てるのか、アドバイスをもらっています。安定感が増すと思いますし、やっぱり毎回同じところで打てたら、最高じゃないですか。そこに、より近づけるようにするために、フットワークの大切さが改めてわかりました。

――ちなみに、杉山さんと全仏準優勝について何かお話はしましたか。

穂積 喜んでくれました。最後は、悔しかったね、惜しかったねという感じでしたけど、3月からやってきたことが、結果につながってよかったねと言ってくれました。

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