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錦織圭の弱点を元世界1位が指摘。
「ケイはもう少し成熟する必要がある」 (3ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

 まるで錦織の認識を裏打ちするかのような、元世界1位の示唆に富む言葉。そしてサフィンが挙げた「重要な場面で自分を信じる力」こそは、錦織自身が今、何より欲しているものでもある。

 約2週間前にATPツアーファイナルズで今季の公式戦全日程を終えたとき、錦織は今後改善したい点として、次のように語っていた。

「集中しなくてはいけない場面を見極められたり、ブレークポイントをしっかり取れるようになったり......そこが一番、今いるところ。一番はメンタル面だと思います」

 また、今回のIPTLでの会見時にも、これから迎えるトレーニング期間について、「来年いいスタートを切るためにも、さらに自信をつけたい。この大会もそうでしたが、どれだけ練習やトレーニングを蓄積するかで自信は出る。この12月、練習して自信をつけたいと思います」と、その重要性と要諦を明言した。

 サーブなど技術面の改善や見直しの必要性に触れつつも、錦織はこのわずか2~3週間の間に幾度も「メンタル」「自信」を、さらなるステップアップのカギとして口にしてきた。かつて彼が、これほどまでに内面の強さへの渇望を露わにしたことは、なかったように記憶している。

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