鳴物入りで来日したリーグワン外国人選手の活躍度は? 世界最優秀選手賞2度のスター司令塔は... (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji

【大旋風を巻き起こすかと期待されたが...】

 続いて、プレーオフに進出できなかったチームの外国人選手も見ていきたい。まずはプレーオフ圏内の4位以内に入れず6位に終わった昨季王者クボタスピアーズ船橋・東京ベイ。

 今季は空中戦に強いウェールズ代表FBリアム・ウィリアムズと、オールブラックスのベテランHOデイン・コールズのふたりが入団。ただ、ウィリアムズはわずか出場6試合にとどまり、コールズも10試合の出場で退団。チームを上昇気流に乗せることはできなかった。

 5位のコベルコ神戸スティーラーズには、過去に在籍したことのある2014年の世界最優秀選手LOブロディ・レタリックと、2023年の世界最優秀選手FLアーディー・サベアの超大物オールブラックスが加わった。しかし、抜きん出た力を結果に結びつけることができず、惜しくもプレーオフ進出を逃した。

 代表を引退して入団したレタリックは共同キャプテンを務めて16試合すべてに出場し、サベアも15試合に出場して8トライを記録。ただ、サベアは前半戦こそ7トライを挙げてチームに寄与したが、後半戦は1トライとやや精彩を欠いた。サベアはニュージーランド協会と契約したまま他国リーグで特例としてプレーできる「サバティカル」での来日であり、今シーズンかぎりで退団する。

 トヨタヴェルブリッツにもこのオフ、超大物外国人選手が加入した。SHアーロン・スミスとSOボーデン・バレットのオールブラックスで100キャップを越えるハーフ団が揃って入団。リーグワンで大きな旋風を巻き起こすかと期待された。

 しかし、このふたりの実力をもってしてもプレーオフ進出はならなかった。勝ち負けを繰り返して7位に終わり、2016年・2017年の世界最優秀選手賞に選ばれたバレットは今シーズンかぎりで退団する。

 ワールドカップでトンガ代表として活躍したベテランCTBチャールズ・ピウタウは静岡ブルーレヴズに加入した。ランの切れ味と得意のオフロードパスで見せ場を作り、5トライを挙げてチームの勝利に貢献。しかし、チームは3シーズン連続の8位にとどまった。

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