ラグビー日本代表、次の指揮官の本命はエディー・ジョーンズ? 対抗馬は誰か (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

【エディー・ジョーンズが日本に戻る可能性は?】

 2015年のワールドカップで南アフリカ代表を撃破し、ラグビー史に「ブライトンの奇跡」の名を刻んだジョーンズHC。サントリーとの関係は1997年からと長く、今季も東京サントリーサンゴリアスのディレクター・オブ・ラグビーを務めている。また、サントリーで選手・指揮官も務めた土田会長とは「旧知の仲」であることもよく知られている。

 ジョーンズHCは2015年11月にイングランド代表初の外国人HCとして就任。2019年大会では準優勝に導くも、その後は不調も重なり2022年12月に解任となる。だが、2023年1月に母国オーストラリア代表のHCに再び(前回は2001年〜2005年)起用された。

「ワールドカップに勝つには(選手の)総キャップ数が600は必要」

 ジョーンズHCは経験を重視するスタイルで、3度のワールドカップで通算14勝3敗と無類の強さを発揮していた指揮官だった。しかし、チームを長らく支えてきたベテランを選考せず若手を重用して挑んだ2023年大会は2勝2敗で決勝トーナメントに進出できず。ワラビーズ史上初の予選プール敗退という悔しい結果に終わった。

 ワールドカップ期間中の8月下旬、オーストラリアの『シドニー・モーニングヘラルド』紙はジョーンズHCと日本ラグビー協会の関係者が接触したことを報じた。ジョーンズHCは否定したが、そのニュースは大いに物議を醸すことになった。

 現状、ジョーンズHCとオーストラリア協会との契約は、4年後に地元オーストラリアで開催される次回ワールドカップの2027年まで残っている。

 ジョーンズHCは「私はオーストラリアのコーチに専念しています。オーストラリアのラグビーのために100パーセントの力を尽くす」とコメントしているが、11月にオーストラリア協会の審査を受けることが決まっている。もし彼がクビを切られることになれば、63歳にして2度目の日本代表HC就任も大いにあり得る話だろう。

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