「一度はラグビーを辞めようと思った」リーチ マイケルがワールドカップイヤーに完全復活「日本代表は今、歴代1位の強さ」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

── 2019年ワールドカップ前と同じく、なかなか格上に勝つことができていない現状に関してはどう思っていますか。この4年間は、コロナ禍の影響もありました。

「4年前とチームは変わったし、新しい選手も出てきた。ただ、オーストラリア代表、フランス代表、そしてオールブラックス戦では、すごく一瞬(の小さな隙)のところで負けた。それ以外では勝負ができている。その部分を仕上げれば、勝ちにつながるんじゃないかと思っています」

── 2019年ワールドカップ時と比べて、今の日本代表はどのあたりが強くなっていると思いますか?

「選手層が厚くなった。CTB(センター)ディラン・ライリー(埼玉ワイルドナイツ)のようなデカいバックスが入ってきて、LO/FLジャック・コーネルセン(埼玉ワイルドナイツ)やワーナーといったセカンドローの存在も大きい。

 ポテンシャル、馬力のある選手がすごく増えてきた。それが一番、チームとしてレベルアップできているところかな。(ラグビー面では)キック(を使うところ)は同じですが、2019年にやっていたラグビーにプラスアルファを加えている感じですね」

── 日本代表で注目している若手は?

「やっぱり、ワーナーですね! あと、CTBニコラス・マクカラン(東芝ブレイブルーパス東京)はまだキャップを取っていないけど、代表合宿にも呼ばれました。ニコラスはまだまだバケると思うから、もう少し鍛えないといけないですね(笑)」

── ワールドカップの予選プールで戦うチリ代表、イングランド代表、サモア代表、アルゼンチン代表、それぞれの印象をお願いします。

「チリ代表はスクラムが強い。頑丈でデカいファイターが多く、セットプレーにフォーカスしてくるチームかと思います。 前回大会と同じで、彼らが予選プールで勝つなら日本代表戦だと思っているだろうから、しっかりと戦いたい。

 イングランド代表はエディー・ジョーンズ(現オーストラリア代表HC)からスティーブ・ボーズウィック(元・日本代表FWコーチ)に指揮官が替わった。いい時はすごくいいけど、ちょっと崩れた時に一気に崩れるチームという印象もある。ただ、フォワードの強さ、バックスのデカさ、セットプレーやハイボールレベルの高さは侮れない。

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