「一度はラグビーを辞めようと思った」リーチ マイケルがワールドカップイヤーに完全復活「日本代表は今、歴代1位の強さ」 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

「北九州に(股関節治療専門の)先生がいて、その人に治してもらったんです。でも、2年ぐらいかかった。(コロナ禍により)途中で終わった2020年のトップリーグではかなり体調が悪く、2021年6月の(ブリティッシュ&アイリッシュ)ライオンズ戦の頃は最悪でした。だから、日本代表にいたくなかった」

── 34歳になりましたが、体調が戻ったことで逆にパフォーマンスは上がっている?

「はい。言い訳をせずに体を作り上げたので(パフォーマンスは)上がっています。2020年の時は一度、ラグビーを辞めようと思った。(痛みが続いていたら)今年の日本代表(2023年W杯)をやって終わりにしよう、引退しようと思っていました」

── そこまで思っていたとは驚きです。今は引退しようと思っていない?

「はい、もう1年、やります。とりあえず(ワールドカップ後に)東芝ブレイブルーパス東京でもう1年やってから(その時に今後のことは)考えます」

── 日本代表候補の選手たちは、リーグワンのシーズン中からコーチ陣とオンラインミーティングをやっている影響か、みんなパフォーマンスがよかったですね。

「ワールドカップがあるからじゃないですかね。あと、日本代表のコーチ陣から個人的にフィードバックも受けているからだと思います。僕はLO(ロック)ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)と一緒にジェイミー(・ジョセフHC)が担当してくれていました。

── 2019年の日本大会では史上初めて、日本代表がベスト8に入りました。今回のフランス大会でもベスト8、さらにそれ以上を狙うには、なにが大事になってくると思いますか?

「大事なことは3つ。規律と自分たちの強みをどれだけ出すことができるか。勢いがある時、勢いがない時にどういう判断していくか。そして、どのようにゲームコントロールしていくか。特にリーダー陣には、これらを判断する重要な役割があります」

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