父は74代、息子は105代主将の早大ラグビー親子鷹。相良昌彦「赤黒ジャージーを着てもう負けたくない」 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

【明治大に勝つためには?】

 大学選手権・準々決勝での「早明戦」は、奇しくも昨季と同じタイミング。現在ケガで2試合欠場している相良だが、「明治大は昨季(シーズンを)終わらせられたチーム。必ず出ます!」と出場を宣言した。

 大学日本一に輝いた3年前、当時1年生だった相良は対抗戦で明治大に負けたものの選手権の決勝でリベンジを果たした。その経験はきっとプラスに働くはず。

 明治大に勝つためには、何が必要か──。最後に聞いてみた。

「(個人としては)ボールキャリーやジャッカルでチームに勢いをもたらしたい。チームとしてはとにかく細かいところを徹底する。抜けたらみんなでフォローする、こぼれ球をセービングするなど、誰でもできることを意識することで勝利を引き寄せられる」

 この山場を乗り越えれば、大学日本一もようやく見えてくる。

「2年連続で年内敗退はありえない。失うものはないので、最高の準備をして悔いのないようにすべてを出したい。勝たないと次の日はない。プライドを見せていきたい」

 大学ラグビー生活は、最大でも残り3試合。「アカクロジャージーを着て、もう負けたくない」という相良主将が明治大との決戦に挑む。


【profile】
相良昌彦(さがら・まさひこ)
2001年2月1日生まれ。東京都出身。2019年、早稲田実業高校から早稲田大学に入学。父は前早稲田大ラグビー部監督・相良南海夫。ポジション=フランカー、ナンバーエイト。身長180cm、体重98kg。

【筆者プロフィール】斉藤健仁(さいとう・けんじ)
スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に「ラグビー『観戦力』が高まる」「世界のサッカーエンブレム完全解読ブック」など多数。

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