「リーチ マイケルの後継者」は早くも大学デビュー。花園を沸かせたスター高校生たちの現在地 (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

関東学院大にリーチの後継者

 当時の倉敷高のラグビー部員は、ラリーを含めて6名からスタート。それが年々増えて33名となり、昨年度初めて花園の舞台に立った。初戦で大分舞鶴に敗れたものの、ラリーは「1年生から花園を目指し、今までやってきたことを全力でやった」と大きな胸を張った。

 ラリーはサモア代表ではなく、日本代表を目指している。父や兄からは、毎日のように「桜のジャージーを目指せ! 日本代表になりたいなら自主練をしとけ!」と言われているという。アイルランド代表のアキと日本代表で対戦するのが「ゴールです」と意気込む。

 外国人選手が日本代表の資格を得るためには、2021年12月末から5年居住が必要になった。ラリーが大学3年生になるころ、桜のジャージーを着る権利を得る。まずは昨年度リーグ戦4位だった関東学院大で1年生から活躍し、大学選手権出場に貢献したい。

 4月24日に行なわれた関東大学ラグビー春季大会の流通経済大戦に、ラリーはさっそく8番を背負って先発。18歳らしからぬ存在感を示していた。

 今春に入学した彼らは、高校1年生の時に日本で開かれたワールドカップを目の当たりにした世代だ。「日本代表になりたい」という志を胸に、これから大学での新たなステージを戦う。そこでレギュラーの座を勝ち獲り、チームの勝利に貢献することが、桜のジャージーへの近道となろう。

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