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鉄人・大野均と盟友トンプソンの絆。
キンちゃん離脱の危機をトモが救った (4ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


 その後、大野は2016年にサンウルブズでスーパーラグビーを経験するなど、変わらずいぶし銀の活躍を続けた。キャップ数は98まで伸び、2017年6月に行なわれるアイルランド代表との連戦で、前人未踏の100キャップを達成すると思われた。

 しかし、大野は負傷によって突如、代表を去ることになる。

 その時、日本代表のSOSに答えたのが、トンプソンだった。

「キンちゃんの代わりにがんばる!」と意気込んだトンプソンは、アイルランド代表との2試合目ですばらしいパフォーマンスを見せ、大野も「すごかった!」と絶賛するほどだった。

 試合後、トンプソンは「日本代表は今回かぎり」と語った。日本代表の活動に戻れば、3人の子どもを置いて長期間、家を留守にしなければならないからだ。しかし、妻・メリッサの「本当は日本代表のジャージーが着たいのでしょ?」との後押しもあり、トンプソンは2019年に再復帰を果たした。

「キンちゃんがいないのは寂しいが、38歳だからラストチャンス」

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