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鉄人・大野均と盟友トンプソンの絆。
キンちゃん離脱の危機をトモが救った (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


「勝てなくて残念だった。(この試合のトライは)自分のトライではなく、チームのトライだった」

 当時まだルーク・トンプソンの名前だった「青い目の侍」の言葉は印象的だった。

 その後もふたりは、トップリーグではライバル関係、日本代表ではチームメイトとして切磋琢磨し続けた。

「(トンプソンは)本当にハードワークのお手本です。日本代表では彼のプレーに引っ張られて戦えたし、お互いに刺激し合ってこられた。いい人間に出会えたと思います」

 ふたりは桜のジャージーを背負い続け、2015年W杯では南アフリカ代表からの大金星を含む3勝に貢献。大野は37歳になったが、2019年の自国開催も視野に入れていた。

 一方、34歳のトンプソンは代表引退を表明。

「新しい歴史を作ることができた。今日で僕は代表引退です。ちょっと寂しいですけど、僕の最後のテストマッチでした。キンちゃんは4年後もたぶん大丈夫だけど(笑)、僕はおじいちゃんだから無理」

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